住まいの中にも危険が!?住宅の事故
2023/01/26
こんにちは、菅原(克)です。
『最強寒波到来』とのことで、お家でお過ごしの方も多いと思います。
そこで今回は住宅での事故について考えてみます。
■成人の事故の多くは住宅で起きていることをご存じですか?
テレビや新聞では、交通事故や海や山での事故などがよく報道されます。
日常的にそのようなニュースに触れていると、事故に遭わないためには外出時に注意を払えばよいと思いがちです。
しかしながら、成人の事故発生件数のうち、77.1%は住宅で起きていたのです!(※1)
ここからは65歳以上の場合について見ていきます。
■住宅内での事故発生場所の上位6カ所は?
1位 居室(45.0%)
2位 階段(18.7%)
3位 台所(17.0%)
4位 玄関(5.2%)
5位 洗面所(2.9%)
6位 風呂場(2.5%)
■事故のきっかけは?
1位 転落(30.1%)
2位 転倒(22.1%)
3位 さわる・接触する(14.5%)
4位 刺す・切る(10.1%)
5位 誤飲・誤嚥(9.3%)
6位 ぶつかる・当たる(6.8%)
■マンションリノベーションで事故が避けられるのか?
事故のきっかけの1位から3位まで、事故回避の対策を考えてみます。
・転落…高いところでの作業の際にイスや脚立から落ちてしまう
対策⇒『電動昇降吊戸棚の採用』『照明器具のLED化』により高所作業を減らす
・転倒…室内の段差で転んでしまう
対策⇒『玄関・お風呂の手すり設置』『バリアフリー化・段差低減化』『センサー付き照明器具の採用』により、段差や暗所を減らす
・さわる・接触する…ガスコンロや石油ストーブで火傷してしまう
対策⇒『IHクッキングヒーターの採用』『石油ストーブを不要にする高断熱化・床暖房の採用』により火元を無くす
これらの事故回避対策は今の新築マンションでは標準レベルの仕様や設備なのですが、築20年以上のマンションにはほとんど備わっていません。
だからと言って新築マンションに住み替える必要はなく、マンションリノベーションでほとんど解決可能です。
■まだまだ若いから大丈夫?
昭和の時代と比べると、確かに今の60代70代はまだまだ若いですし、体力に自信のある方も多いと思います。
実際に日本人の平均寿命は男性で81歳、女性で87歳にまで伸びており、“人生”100年時代“とも言われています。
ただし、健康に長生きするには、『運動』や『食事』に加え、住環境を整え、事故を予防することも重要だと考えます。
リノベーション設計の際には、高断熱化、省エネ化とともに、ご提案させていただきます。
(※1出典 独立行政法人国民生活センター・医療機関ネットワーク事業からみた家庭内事故2013)